画材:B5位の薄桃色マーメイド紙、かぶらペン、インク、透明水彩 手紙に添付するつもりで、何気なく描き始めた絵。 運動の得意そうな、元気良さそうな男の子を描こう…それだけを頼りに描いている内に、顔がおどけた表情で出来たので、物語が自然と淘汰されていった。 (以下、描いている間に頭の中で勝手に浮かんで交わされていった状況) 「あ!!!ひっど〜〜〜いッ!!!何勝手に人のドリンク飲んでるん!?」 昼下がりのグラウンドに突如、女の子の甲高い声が響き渡った。 「あぁ・・・手ごろな位置にあったので、頂いてます♪♪♪」 彼女の目の前の男の子は、お礼の言葉こそ丁寧な感じではあるが、おどけた調子で答える。とてもではないが、誠意は感じられない。 そしてちょっと考える風であった男の子は、ふと思い立ち言葉を続ける。 「もう口はつけたけど、残ってるからさ。はい、これ。飲めよ」 と、意地悪そうな笑顔を浮かべ、女の子にペットボトルを差し出す。 「信じらんない!!人のとっておいて、いけしゃぁしゃぁと」 怒りの言葉を真っ直ぐにぶつけ真っ赤になる女の子。怒りの為か、はたまた…… 「良かったら飲めよ♪そうだな、間接キッスになっちまうけどな」 そう!!奴は知っているのだ。彼女が自分に気があるのを。その上で、言うかと思うが。 ……と、彼女の気持ちを知っている上で、そんなおイタをしてしまう、ちょっと、いやかなり!? 底意地の悪い彼なのだった。 しかし、彼女は案外鈍なので、自分の気持ちが悟られている事を、全く知らないのであった。チャンチャン♪ いやぁ・・・若いねぇ・・・ってこんな展開が勝手に浮かぶ私自身が若いのか!?(笑) 2003年5月14日完成 |